概略
ザ コカ・コーラ カンパニー(以下:コカ・コーラ社)はその社名のとおり、「コカ・コーラ」をはじめとする清涼飲料水を製造販売する飲料メーカーです。
世界200か国以上で事業を展開しており、まさに超グローバル企業といえるでしょう。
HPでは毎日19億杯の割合でコカ・コーラ社の飲料が飲まれているといわれています。
コカ・コーラ社は1892年にアメリカのジョージア州アトランタで設立されました。
現在も本社はアトランタにあり、「ワールド・オブ・コカ・コーラ博物館」には毎年多くの観光客が訪れています。
また、配当を毎年増加させており、なんと驚異の61年連続増配中です。
ビジネスモデル
コカ・コーラ社のビジネスモデルを知っているでしょうか?
実は本社(ザ コカ・コーラ カンパニー)ではコカ・コーラの原液を製造しているだけなのです!
原液は世界各地のボトラー(ボトリング企業)に届けられ、ボトラーが製造と販売を行っています。
ちなみに日本コカ・コーラは、コカ・コーラ社の日本法人なので原液を製造しています。(原液工場は滋賀県)
世界200か国以上で展開しているというブランド力と秘伝の原液レシピを売って販売するという高利益率のビジネスモデルのため収益は非常に安定しています。
そのため、61年もの間増配を続けているのでしょう。
ちなみに世界一の投資家であるウォーレンバフェット氏も長年コカ・コーラ社に投資しており、同社の商品ブランドである「チェリーコーク」を毎日5本も飲んでいるという逸話もあります。
商品ブランド
コカ・コーラ社は「コカ・コーラ」をはじめとして非常に多くの商品ブランドを保有しています。
その中でも年間10億ドルの売り上げを誇るブランドをなんと20個も保有しています。
「コカ・コーラ」、「ダイエット コーク」、「コカ・コーラ ゼロ」といったものはもちろん「ファンタ」、「ジョージア」、「ミニッツメイド」といったコーヒー飲料、果汁飲料でも巨大商品ブランドを有しているのです。
他にも「グラソー ビタミンウォーター」や「Simply」といったブランドがあります。
日本では聞きなじみがないブランドかもしれませんが、商品の写真を見ると「なんとなく見たことがある」という感覚になるのではないでしょうか?
それほど私たちの生活の周りにはコカ・コーラ社の商品があふれているのです。
各種指標
売上高
ここからはコカ・コーラ社の売上と営業利益についてみていきたいと思います。
まずは売上高です。(単位は千ドル)
基本的に毎年30億ドル以上を安定して計上しており、まさに超巨大企業といえるでしょう。
ブランド力があり、模倣しにくいビジネスモデルのため安定した利益を出すことができるということが読み取れます。
営業利益
続いて営業利益です。(単位は千ドル)
本業で稼いだ金額と言われる数字ですが、こちらも毎年10億近くを計上しています。
ここから営業利益率を計算すると、
毎年25%以上になります。
10%を超えると優良企業と言われているなかで、25%は驚異的な数字と言えます。
こちらも売り上げのところで述べたようにビジネスモデルが確立しているからこその数字だといえると思います。
今後の展望とまとめ
以上のようにコカ・コーラ社は世界で圧倒的なブランド力を持ち、秘伝のレシピを売るという模倣しにくい商売をしているため、今後も安定した利益を出し続けるのではないかと思います。
IT業界のように常に新しい技術などが生まれるような業界ではないので、そのような業界の企業のように急激な成長はないと思いますが、逆に急激に業績を落とすということも考えにくいです。
将来何が起こるかわからないですが、10年後、20年後にコカ・コーラがなくなっているというようなことは正直今の段階では考えられない気がします。(個人の感想です)
アメリカの代名詞と言ってもいいほどのブランドであるコカ・コーラ。
今後も人々の生活を彩る飲料を製造してくれるでしょう。